Swallows Times Vol.45 Trial
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どうすれば怪我せずに自分の力を試せるか̶秋季キャンプ2日目(取材時:11月2日)ですが、ここまでいかがですか?高橋 昨日が初日で、まだそんなに練習はしていないですけど、正直少しキツイですね。去年は秋のキャンプに参加できなくて、今年になって初めて参加しました。「去年は(練習量が)すごかった」と聞いていたので、今年もキツイのかなとは思っていましたが、想像よりもキツイ感じはありますね。̶個人としてはどのような目的意識や課題を持って取り組んでいますか?高橋 コーチの人たちといろいろ話をして、ピッチャーは基本毎日、全員ブルペンに入るように言われているんですけど、自分はそこを考慮してもらって、週に2回くらい入ればいいと言われています。その中でも、技術面だとフォーSpecial Feature Interview高橋奎二投手Special Feature Interviewプロ3年目となった2018シーズン終盤にプロ初登板、初勝利を飾った高橋奎二投手。先発投手として来シーズンのさらなる飛躍が期待される高橋投手に今後の意気込みや秋季キャンプでの取り組みなど、様々な話を伺いました。(11月2日松山坊っちゃんスタジアムにて)一軍で戦力になれるようにKeiji Takahashi01Swallows Timesムの課題が目立っていたので、そこをまず安定させるということをテーマにしています。一年目、二年目に怪我をしたので、どうすれば怪我せずに自分の力を試せるか。しっかり身体を鍛えるキャンプにしたいなと思っています。̶フォームが課題ということですが、昨年に投球フォームを変更していますね。それまでは足を大きく上げる投球フォームが特徴的でしたが、変えたキッカケとして怪我の影響もあったのでしょうか? 高橋 腰に痛みが出たりしていたので、何かを変えないといけないと思っていました。正直、変えるのは嫌だったんですけど、一回変えてみて、それがはまって良い結果になればいいなと考えていました。フォームを変えてみた結果、今年は怪我もなく、一年間腰の痛みが出ずにできたので、そこは良かったかなと思います。̶コーチからの指摘もあってフォームを変えたのでしょうか?それとも自分で判断して?高橋 二軍のコーチは、あまり変えて欲しくなさそうな感じだったんですけど、自分でほぼ決断した感じですね。̶大きなフォームの変更となると馴染むまでに時間がかかるものだと思いますが、どれぐらいの時期にフィットしてきたという感触がありましたか? 高橋 変えた時期がシーズンオフで去年の10月くらいでした。それまでもキャッチボールのときは足を上げることはしていなかったので、そこまで苦労はしなかったです。ただ、違うフォームになったので身体の使い方だったり、そういった部分は一からになったとは思います。その中でも、リハビリ期間中にいろいろとフォームを試すことができたので、すんなりと今のフォーSpecial Feature InterviewSpecial Feature Interview02Swallows Timesムに馴染んだかなと思います。̶キャンプの話に戻りますが、今回は「考えること」がテーマになっていて、選手たちは事前に首脳陣にリポートの提出もしていると思います。言える範囲で良いのですが、高橋投手はどのような内容を書いたのでしょうか?高橋 まず、今までのプロ野球生活を振り返ってという項目で、今年一軍を経験できたことを書きました。あとは来年の目標、5年後の目標などの項目があったのですが、来年の目標は一軍で10試合に登板と書いたんですけど、そこは小川監督にも「もっと投げて欲しい」と言われました。監督が求めるところを目指してやりたいとは思っていますし、5年後にはヤクルトのエースになりたいということを書きましたね。̶自分の思いを改めて文章にすることはなかなかないと思うのですが、文章にすることで何か気づいたことはありましたか?高橋 やっぱり書いたからには実現したいですし、書くことによって、それに向けてやっていかないといけないと改めて思いましたね。1試合目、2試合目で勝てなくて、悔しい思いがあった1年間投げきることをテーマにしていた̶2018シーズンの話になりますが、プロ初登板、初勝利など、実りのあるシーズンになったかと思います。一軍のマウンドには3試合登板していますが、振り返ってどのように感じていますか? 高橋 初登板のとき(9月5日中日戦)は一球目を投げるまで、すごい緊張しましたね。ただ、バッターが打席に入って、プレイボールがかかる前くらいのときにグラウンドを見渡したんです。そのときに去年二軍のナイターで1試合投げたんですけど、それがぱっと頭に入って、そこで緊張がなくなって思ったとおりに投げることができました。結局、勝ちはつかなかったんですけど、意外と緊張感なく出来るなと、初登板のときは思いましたね。̶その後、一軍3試合目(10月2日横浜DeNA戦)の登板で初勝利を飾っていますが、試合を重ねていく中で手応えを感じていましたか?初勝利はクライマックスシリーズ進出がかかった重要な試合でもありました 高橋 1試合目、2試合目で勝てなくて、悔しい思いがありました。投げた後に抹消されて、10日間くらい空いていたので、その中でどこが駄目だったか、いろいろ課題を見つけた上で二軍で練習していました。それでも2試合目も勝てなくて、そこでまた課題が見つかって。3戦目は大一番で大事なところで投げさせていただいて、やっと何か掴めたかなと感じました。初回にデッドボールを当てたり、ヒットを打たれたりでピンチがあったんですけど、そこから三者連続三振を取ったり、自分の中で何か少し掴めた感じはありましたね。その結果が勝ちに繋がったと思います。̶筒香選手を3打席連続で三振に仕留める場面もありました 高橋 初めて対戦するピッチャーで分析されていないというのもありますし、それはたまたまだと思っていますね。良いコースに投げることはできたかなとは思いますけど、それはキャッチャーの配球もあって、良い球を投げられたというのもあるので。そこは皆さんの支えがあって、三振が取れたかなと思います。̶初勝利のときは誰に一番、最初に報告をしましたか? 高橋 高校の監督ですかね。「初勝利しました」と。「見てたで!おめでとう。でも、まだまだやな!」みたいな感じで言葉をかけてもらいました。̶高橋投手は怪我もあり、一年目、二年目は納得いくような活躍ができなかったと思います。その中で後輩の投手が先に一軍のマウンドに上がる姿を見てきたと思いますが、どのような心境でしたか? 高橋 正直、ずっとむずむずした感じがあって、(後輩が)先に一軍で投げているのを見るのはすごい悔しいというか、そういう気持ちを持ちながらリハビリはしていました。後輩だけではなくて、他球団でも同級生で出ている選手もいたので、そういう選手に負けたくないという気持ちを持ちながら、二軍ではずっと練習はしていましたね。̶2018シーズンを迎えるときの心境を改めて聞かせていただけますか?高橋 一番は1年間投げきることをテーマにしていました。Special Feature Interview03Swallows Times高津監督や投手コーチと話し合って、1年間投げきることを目標にしていました。二軍の試合で勝ち投手になったり、いろいろな積み重ねがあって、一軍の試合で投げさせていただいたので、そこは良かったと思います。̶ファームで結果を積み重ねて、いつ一軍に上がってもおかしくはない状況だったと思います 高橋 正直、早く上がりたいという気持ちはありました。いつ呼ばれてもいいように気持ちの準備はしていましたが、一年目と二年目に怪我をしていたので、高津監督には「ゆっくりいく」ということを言われていました。その言葉を受けて、自分の中では、二軍でもしっかりと最後まで結果を残そうという気持ちにはなりましたね。̶やはり高津監督の存在は大きいですか? 高橋 すごく優しいですし、選手の話をよく聞いてくれますね。投げ終わった日とかも、ずっと気にかけてくださって。なんていうんですかね?お父さんみたいな感じですね(笑)。̶ファームはイースタン・リーグで2位、フェニックス・リーグでは優勝を飾りましたが、若手中心の構成でチームの成長を感じることはありましたか? 高橋 若い選手が元気を出してやっている雰囲気は、一年目、二年目のときよりは出ていると思いました。その中で二軍にベテランの選手がいて活躍しても、それに追いつこうとする若手がいる。そう感じる部分はありましたね。̶今後は若い選手たちが成長してチームを引っ張る存在になっていかないといけないと思いますが。高橋 僕が言っていいのかはわからないですけど、高卒で入団した選手は3年後には先発ローテーションに入っていないと駄目だと思うので、その一人になれればと思います。今はそのために必死にやっていますね。̶今回の秋季キャンプもそうですが、プロ入り直後と比較して、一軍の首脳陣に触れ合う機会というのも徐々に増えていると思います。高橋 石井琢朗さんとか、僕らが子供の頃によくテレビで見ていた人なので。すごい人だなと思いながらも、この人たちに指導を受けながら野球をしているのはすごいことだなと感じていますね。̶今後の目標を教えていただけますか?高橋 高橋 1年間ローテーションに入ることが一番の目標です。中6日でしっかり投げられるようになるのがエースになるということだと思うので、そのためにしっかり身体を作ることがこれからの自分の課題だと思っています。それに加えて技術面をしっかり上げていくことが大切だと感じています。04Swallows TimesSpecial Feature Interview 高橋奎二 Keiji Takahashi〔生年月日〕1997年5月14日〔出身地〕京都府〔身長・体重〕178cm・73kg〔投・打〕左投げ・左打ち〔経歴〕龍谷大平安高(甲) ─ ヤクルト〔プロ通算〕3年しっかり身体を作ることがこれからの自分の課題
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